高濱 泰さん 熊本県

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冬春トマトの生産量が日本一の熊本県八代市は、現在一番寒い時期での栽培が行われている。昭和同仁町の高濱泰さんもその 1 人で、125 ㌃のハウス面積で大玉トマトを毎年 22 ㌧前後収穫している。
奥行き 110 ㍍あるハウスの中に入って高濱さんは開口一番、「品評会に出すような人が見れば笑われるようなレベルです。見てわかるとおり私の栽培は蔓をスライドしていきます。上のカーテンに当たりそうになったら葉を切り落として下げていき、最終的には 23 段くらいまで収穫します。1段増えれば1㌧増え、23 段だと 23 ㌧取れるわけです」

高濱さんはドリルを使って1㍍間隔で通路に穴を開け、そこに肥料を埋めている。「私の栽培技術は何か特別なことをやっているわけではないけれども、土に関しては気合いを入れてやっています。切り取った葉や脇芽も全部溝の上に置いていますが、土に還って微生物の餌になるだろうし、腐っていく段階でちょっとした炭酸ガスも出るだろうなという自分の都合のいい解釈です。湿り気をキープしてくれたり、溝に埋め込んだ肥料もよく効くのではないかと思っているんです。息子には穴肥えが効いているから肥料はもうやるなよと言っています」トータルの窒素量は 30 ㌔くらいしか使わないという。

フィルムは三菱ケミカルアグリドリームの農ビ「ムテキムサシ ON」を展張している。高濱さんの地域では光がよく入ることと台風対策からこれを使っている生産者が多いが、耐候性ハウスでは農 PO の「ダイヤスター」を使っている生産者も多いという。

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