小野 託也さん 北海道

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弟の小野託也さんは、兄よりも先に就農してミニトマトを栽培している。
今年の生育状況ついて、昨日遮光ネットを剥がしたところです。急に寒くなって今朝は10℃くらいでした。温度も徐々に下がってきたので、ここにきて着色も少し穏やかになったのかなという感じです。いま秋に備えて芯止め作業をしているところです。今年は天候が安定しないので難しい年ですね。雨も多いし。

散乱光フィルムは、2年ほど前から使い始めました。当時他社の散乱光フィルムをその1年前から使っていたのですが、美サンランシリーズがいいよということを聞いて試験的に使ってみました。美サンランイースターの散乱率が北海道には適しているのかなと思ったからです。展張した感想は、最近の北海道はとにかく極端な天候で去年は大干ばつで猛暑続き、今年は雨が凄く多いんです。でも暑い日は30℃超えるので、温度の急激な上がりが緩やかになるというメリットがありました。そして曇天時も光を最大限ハウスに取り込むことが出来るのはいいことだなと思います。照度計で計ったこともありますが、散乱光フィルムの方がハウス内の一番下まで光が届いています。やはりトマトは光合成がすごく重要ですからね。過酷な気象条件に対応するためにも栽培技術云々の前に環境作りを最優先してから肥培管理なりを組み合わせてやっていくことで北海道でも大きな収量を上げていくことが出来るのかなと思っています。
効果を実感したのが 春先で、雪がまだある頃にフィルムを掛けるのですが、隣の透明フィルムのハウスよりも散乱光フィルムを張ったハウスの方が1週間ほど雪が解けるのが早く、おそらく光が地面により多く届いた結果なのかなということを感じました。散乱光フィルムや白マルチなど、より実や葉に光が届くような工夫をしていくことで収量もしっかり右肩上がりになっています。いろんな資材や技術を合わせた足し算の結果だとは思いますが、しっかり収量が上がっていますし、平均して安定した収量を確保出来ているという意味でも、まずは光といった部分から入って、それに組み合わせた管理をしていくという考えで栽培を行っていて、最近は収量も安定してきています。

年間の収量は、全棟平均で8㌧はいきます。天候が去年と今年では極端ですが、その中でもわりと安定して収量がとれているので、最近は別地区の仲間も散乱光フィルムを使っています。
展張理由は、焼け対策です。ガクが枯れてしまうので直射光を散乱させて温度の急上昇を和らいだ結果、去年、今年と格段にそういう規格外品が減ったという話も聞いています。私のミニトマトは全て美サンランイハースターUVカットに張り替えました。2年くらい前から誠和さんが行っている北海道での講習に結構を参加していて、やはり光合成、光が上がれば収量も上がるよという理論を僕も重要視するようになりました。ですからこういった資材を使いながらハウス内の環境を整えて栽培していかないと繋がっていかないと思います。それからここはかなり風が強いところなのでフィルムの強度も強ければ強いほどでいいですね。

環境制御に関しては、ずっと勉強はしていて、まずは北海道で出来ることをやろうというところです。やはり北海道は雪がネックなんです。シーズンがすごく短くて6月から収穫して月いっぱいで終わりになります。もう少し春のスタートが早くなって、秋ももう少し遅くまで穫ることが出来れば炭酸ガスを焚いたりとか、いろんなことをしたいと思っています。ですからまずは散乱光で最大限に光を浴びさせ、そういった中で自動換気装置を付けたりして温度や湿度を制御していければと考えています。

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