幸森 寛之さん 宮崎県

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 宮崎県西都市でピーマンを栽培している幸森寛之さん(39才)は、三菱ケミカルアグリドリーム㈱の塗布無滴散乱光農POフィルム「美サンランイースター」を内張りに使用している。光線が適度に散乱してハウス全体に光がゆきわたることによって光合成量が増えて生育がよくなることや、焼け果も少なくなるなど優れた効果が現れていると、高い評価をしている。

宮崎県は冬季温暖、多日照という気象条件に恵まれて冬春ピーマン(促成栽培)の栽培が盛んに行われており、収穫量は2010年から2019年の10年間で6.6%増加、10㌃当たりで9.3%増加しているが、作付面積は2.6%減少している。県内屈指の産地である西都市のピーマンの作付面積は93㌶、令和元年の出荷量は9,370トンで県内第1位、全国的に見ても1位の茨城県神栖市に次ぐ2位となっている。
 幸森さんはグリーンピーマン(2反)と、カラーピーマン(2反3畝)、そのほかに米を約3反作っている。とくにカラーピーマンは西都市でも収量1、2位を誇る実力の持ち主だ。宮崎大学卒業後は社会勉強のために農業資材販売店に就職して4年半勤め、その後実家に戻り就農して12年になる。
 2種類のピーマンを作っている理由として、「カラーピーマンは価格がほぼ一定なので量を穫ればそのぶん儲かりますが、グリーンピーマンは逆に単価が安くなってしまいます。儲けが出なくなる可能性があるので、安定的な経営を考えて2種類のピーマンを作っています」と幸森さんは言う

幸森さんは20代から40代の若手生産者10軒ほどの「はっピーマン」という勉強会に所属しており、収量を上げるための環境制御や植物生理について勉強している。会の決まり事としては必ずハウス内環境センサーを入れること、収量を公表して比較検討することを行っているそうだ。「いままでの勉強会のやり方では温度や湿度がだいたいどのくらいになればとか、暑くなったら開けるとかいうことを年に1回くらい話し合っても、なんの蓄積が出来ずに反収は上がりませんでした。技術を上げるために量を多く穫っている人はどういう作業をして、どういうことに気をつけているのかを共有する勉強会にしています。

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